家庭用太陽光発電は自家消費利用がおすすめ!その理由とは?

まず、最近の売電事情がどうなっているのかを調べました。その結果、私は「売電」するよりも「自家消費」する方がいいのではないかと思ったので、その理由をご紹介いたします。
【売電よりも自家消費がおすすめ】
「昼間に発電しても日中は仕事をしていて電気を使わないから意味がない…」なんてことはありません。日中に発電した電力は蓄電しておくことで、夜間にも利用することができます。
余剰電力は売電するのが少し前までの主流でしたが、今は、蓄電した電力は「自家消費」する方がいいと思います。
理由は3つあります。
1つは、「売電料金が安くなっている」ということです。
家庭からだけでなく事業所などから売られる電力の料金も、年々、安くなっています。これは、今後も下がり続けると言われており、売電を目的に太陽光発電を取り入れてもあまり安定した収入は見込めないでしょう。
2つめは、「電気料金が上がっている」ということです。
電力会社に売る場合の料金は下がっているのに、買う場合の料金は上がっています。燃料が値上げしていることに加え、2011年の原発事故により、発電所が停止したことが大きく影響しているようです。
今後も高くなっていくだろうと予想されています。
そして3つめは、「災害時の備えとして」自家消費のために蓄電する方がいいという点です。
災害時、停電してしまうと通常通りの生活を送ることが困難になります。ですが、自宅で発電、蓄電しておけば停電時にも電気を利用することが可能です。
電気が止まってしまうと夜間の生活が困難になるのはもちろん、冷蔵庫が使えなくなり食事にも困りますし、テレビが使えなくて情報が入ってこないのも困ります。
最近は家庭用の固定電話を持たず、スマートフォンだけを所有している家も増えたので、その充電が切れたら外部と連絡を取ることもできなくなってしまうのです。
ポン
【売電よりも自家消費がおすすめの理由】
- 売電価格が下がっている
- 電気料金が値上がりしている
- 災害時の備えになる
太陽光発電を行うメリット

売電をしないなら太陽光発電をするメリットは他に何があるのか、調べてみました。
光熱費を削減できる
正直、調べるまでは、毎月の光熱費が節約できると言ってもたかが知れてるだろうなと思っていました。ですが、調べてみると、やり方によっては光熱費を最大約80%も節約できるということがわかりました。割合としては電気代で約45%減、オール電化になるとガス代はなくなるので約35%減です。
光熱費が月々1万5,000円ほどの場合、月1万2,000円、年間14万4,000円の節約になります!これはかなり大きいですよね。
災害対策になる
これは先ほど、「自家消費の方がおすすめの理由」としても挙げましたが、より具体的にご紹介します。
地震などで停電しても、「どうせすぐに復旧するから大丈夫でしょ」、「一晩くらいならなんとかなるよ」と思っていませんか?
2011年の東日本大震災では、停電は850万世帯、ガス不供給が46万世帯で起こりました。電気が99%復旧したのは災害から1週間後、ガスが99%復旧したのはなんと5週間後でした。それでも、100%ではありません。
電気とガスで4週間も差が出てしまう理由は、電気は地上の電線を介して送電され、ガスは配管が地中に埋められていることが多いので、ガスの方が復旧が遅れてしまうからです。
水はある程度準備しておくことができますが、電気やガスは専用の設備がないと貯めておくことはできません。
オール電化ならガスが復旧しなくても、電気さえ復旧すれば調理などが可能ですし、太陽光発電を設置して自分たちでエネルギーを作り出すことができれば、復旧を待たずして通常の生活に近づけることが可能です。
節約になるだけでなく、災害時にも役立つなんてありがたいですね。
遮熱効果も得られる
太陽光発電を利用する際の嬉しい副産物として、「屋根に遮熱効果がつく」というものがあります。
これによって、夏場は屋根から入ってくる熱を防ぎ、冬場は屋根から熱が逃げていくのを防いでくれます。
夏場の屋根の表面温度は約70度、屋根の裏側は約50度にも達すると言われています。2階建の家で、2階の方が暑く感じるのは、屋根からの影響を受けているせいです。
しかし、太陽光発電のソーラーパネルを設置していると、直射日光を遮り、反射させるため屋根の裏側の温度は約38度まで下がります。
屋根裏の温度が10度以上違うことで、室内の温度は2〜5度変わってきます。室温がかなり変わってくるので、電気代にも影響しそうです。
オール電化と相性が良い
オール電化にすると、実は、日中の電気使用料金が少し割高になることがほとんどです。ですが、太陽光発電と併用すれば日中は発電した電気を使うことになるので、日中の電気を買う必要がありません。
オール電化を検討する場合は、太陽光発電も一緒に検討してみるのがいいかもしれません。
蓄電池との併用でメリットが増える
すでに何度か蓄電池の話が出てきていますが、太陽光発電を設置したからといって蓄電池が必ず付いてくるというわけではありません。
蓄電池を設置しない場合、日中は太陽光発電で電気を利用し、夜間は電力会社から電気を買うというスタイルになります。
初期費用は変わってきてしまいますが、私はせっかくなら蓄電池も一緒に設置することをおすすめします。災害時に役立つことはもちろん、余剰電力を自家消費するにも蓄電池があった方がいいでしょう。
今後普及していくであろう電気自動車の購入を検討している人にも、自宅で安く充電できるのでおすすめです。
ポン
【太陽光発電を行うメリット】
- 光熱費を節約できる
- 災害対策になる
- 遮熱効果が得られる
- オール電化と相性が良い
【太陽光ソーラーパネル】人気メーカーの特徴を確認

太陽光発電と一言でいっても、メーカーによって強みなどが違ってきます。ここでは各メーカーの特徴などをご紹介していきます。
【パナソニック】
一般的な耐久テストだけでなく、パナソニック独自の性能試験や耐久テストを実施しており、耐久性に優れています。研究開始から40年以上の歴史があり、発電量、そして保証がトップクラスです。
光の弱い曇りの日でも、しっかり発電してくれるので天気が悪くても大丈夫。
通常のソーラーパネルは単結晶シリコンが使われていますが、パナソニックのソーラーパネルは「HIT」というアモルファスシリコンと単結晶シリコンのハイブリッドパネルを世界で初めて実用化しました。
【東芝】
東芝が参入したのは2010年と実は最近です。しかし、発電効率では世界一なんです。
実は、自社で開発したものではなく、提携しているアメリカのサンパワー社が製造したものを販売しています。ソーラーパネルの種類も豊富で、発電効率がいいので、売電を目的とする方におすすめのメーカーと言えます。
もちろん、ご自宅で電気をたくさん使われる方にもおすすめです。
また、種類によって少し異なりますが長期保証がついているのも特徴です。
【シャープ】
1959年に研究を開始し、ラインナップが多くて選択肢もすごく幅広いので、気候や住環境にぴったり合ったものを選ぶことができます。
単結晶シリコンではなくブラックソーラーというパネルがあるのですが、こちらは発電効率が東芝に次いで国内2位となっています。
また、四角い形のパネルだけでなく斜めにカットされたものもあるので、屋根の形に隙間なくぴったりとフィットしてくれます。パネルの面を効率よく増やすことができれば、当然、発電量も効率的にアップすることが可能です。
【ソーラーフロンティア】
ソーラーフロンティアでは高温や影に強い「CIS太陽パネル」を採用し、国内生産を行なっています。そのため、高性能なCIS太陽パネルを低コストで提供できるのです。
設置するのが屋外になるので、耐久性がとても大事なソーラーパネルですがソーラーフロンティアでは製品開発の段階から厳しい試験を繰り返しています。
上記3社に比べると発電効率がやや落ちるので、屋根が広いお宅におすすめです。
また、今は国内メーカーだからといって国内で生産しているとは限りません。その点、ソーラーフロンティアは宮崎県の工場で作られているので、国産のものにこだわりたい方にもおすすめです。
ポン
【人気メーカーの特徴】
- パナソニック…耐久性が高く、発電量や保証がトップクラス
- 東芝…発電効率が世界一で、売電目的での使用におすすめ
- シャープ…ラインナップが多く、気候や住まいに合わせたものを選べる
- ソーラーフロンティア…高性能「CIS太陽パネル」を採用、屋根が広いおうちにおすすめ
自宅に太陽光発電を設置する流れ

太陽光発電の設置を検討してから実際に運用できるようになるまで、どういった流れなのか、ここで簡単にご説明いたします。
【1.設置計画を立てる】 2週間〜1ヶ月
太陽光発電は、すべての屋根につけられるものではありません。屋根の形状や家の構造はそれぞれ違うので、設置できない場合もあります。
屋根全体につけたいのか、一部分につけたいのか、1日どのくらいの電力を作り出したいのかなど、具体的にシミュレーションして、計算してみましょう。
【2.販売店、施工業社へ見積もり依頼】 1〜2週間<
どの設置業者に依頼するのかを決めるため、現地調査をして、見積もりをとってもらいましょう。複数の業者に依頼して比較検討するのも大事です。
それから、金額だけでなく、複数のメーカー商品を扱っているかどうかを確認してください。
ご自身の設置計画に合う太陽光発電システムを設置してもらうためにも、いろんなメーカーを取り扱っている設置業者に依頼する方がいいでしょう。
【3.プランの決定、補助金の申請】 1〜2週間
見積もりを元に依頼する業者を決定したら、メーカーやプランを決め、契約を結びます。国や自治体から補助金がもらえることもありますので、事前に調べておくといいでしょう。
【4.発電システムの設置工事】 1週間
ソーラーパネルと関連機器を取り付けてもらいます。ものや規模によっては1週間もかからず、数日で設置が完了することもあります。
【5.電力需給契約、系統連系確認】 2週間〜数ヶ月
電力会社と契約を結び、電力会社の配線設備と接続することで足りない分を供給してもらうことができるようになります。
電力会社で技術的な検討が行なわれ、2週間〜数ヶ月の間に結果の連絡がきます。
【6.使用開始】
家主立会いのもと、確認作業を行ない、使用開始です。
結構時間がかかりますよね。
また、売電したい方は、設置工事の前に経済産業省へ事業計画認定の申請を行なわなくてはいけません。これが1〜3ヶ月かかると言われているので、さらに時間がかかってきます。
太陽光発電の販売施工業者を選ぶポイント!

では次に、設置業者をどのようなポイントで選べばいいのか、調べたことをご紹介します。ポイントは4つ。提案力、実績、保証・アフターサービス、そして対応サービスの幅です。
提案力
ご家庭によって、想定している利用方法や予算は違いますよね。それを加味して、適切なメーカー、適切なプランを提案してもらえるかどうかがとても重要です。
私たちがどんなにインターネットで調べても、専門でやっている業者の方が知識は多いものです。そのため、特にメーカー選びに関しては、業者の方の意見が重要になります。
特にソーラーパネルは、メーカーによって価格、性能、保証など様々な特徴の差があります。
もし、「絶対にここのメーカーがいい」というこだわりがないのであれば、複数のメーカーを取り扱っている業者で、どこのメーカーが一番理想に合っているかを相談してみるのが一番ですね。
実績
太陽光発電設備を適切に提案し、設置するには経験が必要です。
見積もりやシミュレーションを出してもらっても、それが実際の金額、実際の運用状況と大きく違っていては意味がありません。これを正確に出してもらうにも、実績のある業者を選ぶ方が間違いないでしょう。
太陽光発電は決して安い買い物ではないので、信頼できる業者に依頼したいですよね。
保証・アフターサービス
太陽光発電は、ソーラーパネル自体にも故障した際の保証が付いていますが、それだけでは不十分です。故障する前に、定期点検でメンテナンスしてもらうことが重要です。
ソーラーパネルは屋根の上に設置されるので、当然、雨、日光、雪、雹、強風などの刺激に晒された状態です。傷がついている場合はもちろん、汚れているだけでも発電効率が落ちてしまいます。
長く使っていくことを考えたら、定期点検があり、そこでソーラーパネルの洗浄をしてくれるなど、細やかなサービスを実施している業者の方がいいといえます。
対応サービスの幅
太陽光発電を設置したいなと考えるタイミングって、新築で家を建てる時だけじゃないですよね。
家をリフォームする時や、オール電化を検討している時など、様々なタイミングがあると思います。実は、それらすべてを一手に担ってくれる業者もあるんです。
太陽光発電の設置だけでなく、オール電化、エコキュートなどを取り扱っている業者もあれば、リフォームまで取り扱っている業者もあります。
太陽光発電の手続きだけでも時間がかかってちょっと大変そうなのに、その上、リフォームやオール電化の手続きも別々の業者に依頼して、進捗を聞いて、管理して…って結構大変ですよね。
同じ業者に依頼できれば、こっちでそれぞれの工事の進捗を考えて日程を決める必要もありませんし、進捗もクリアで確認しやすいと思います。
インターネットで調べる際や、見積もりを出してもらう際には、ぜひこの4つのポイントをチェックして見てください。
ポン
【太陽光発電業者を選ぶポイント】
- 適切なメーカーやプランを提案してもらえるか
- 実績があるか
- 保証やアフターサービスが充実しているか
- オール電化やエコキュート、リフォームなどにも対応しているか
まとめ
太陽光発電の設置について、なんとなくイメージがつかめましたか?
私は、調べていて、太陽光発電を利用することで節約になるのはもちろん、ソーラーパネルが付いているだけで室内の温度が下がるということが驚きでした。環境にもお財布にも、住んでいる人にも優しいですね。
ただ、検討してから実際に使用開始するまでに少し時間がかかるというのがネックかもしれません。思いたったらすぐに検討を開始した方が良さそうです。
具体的にどこの業者に依頼するのがいいのかなども、紹介しているので、ぜひそちらもご覧くださいね。